「博多 くらしとガイド」という本…

西日本新聞 社会面 福間 慎一

 「博多 くらしとガイド」という本を興味深く読んでいる。小B6判で374ページ。定価は450円。安いと思うかもしれないが、発行は1972年7月。知人に教わり、鹿児島市の古書店にあった1冊を2300円で買った。

 同年4月に福岡市が政令指定都市になったのを機に、弊社出版部がまとめた。飲食店や観光地だけでなく、当時相次いで誕生した団地も紹介。生活に関しては<空き家の消毒><配膳人を頼む>などの連絡先を費用とともに案内している。例えば、井戸水の水質検査は350円、催事や結婚式などのビデオ撮影は1時間テープで3万円だった。

 街の過去を知ることは、今を書く力になる。「大きい」「高い」ではない、具体的な数字や名前や場所。ガイド本の記述から、約50年前の福岡の様子が立体的に浮かぶようだった。記録を残してくれた先輩たちに感謝。そして私たちも、できる限り残さなければいけない。 (福間慎一)

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