田園地帯「浮島」の小学校 閉校で住民が「大同窓会」を企画 

西日本新聞 筑後版 平峰 麻由

 福岡県と佐賀県の境に位置する福岡県久留米市城島町の浮島地区。筑後川沿いに田畑が広がり、夕日が美しい。この浮島にある浮島小が、来年3月限りで閉校する。住民有志らが、学校の最後を飾るイベントを4月4日に計画している。閉校の寂しさを乗り越え、地域の未来を模索する企画だ。

 浮島校区コミュニティセンターに今月8日、20~70代の住民約50人が集まった。浮島小の閉校イベントを話し合うためだ。「みんなの思い出に残る『大同窓会』にしようと思っています」。会議をリードする茶髪の男性は、学校近くのホルモン店を営む末次弘明さん(36)。イベントの実行委員長だ。「寂しいけど『これからもみんなで頑張ろうね』と思える催しにしたい。協力してほしいです」。参加者に呼び掛けた。

 城島町の5小学校のうち下田小と浮島小は児童が減り、複数の学年が一緒に学ぶ複式学級が常態化。市は今年6月、両校を城島小に統合することを正式決定した。地域活動は旧校区単位で存続する。学校跡地の活用法などは未定だ。

 末次さんは24歳で浮島に戻り、加速する人口減少に歯止めをかけようと、婚活イベントや空き家対策を仕掛けてきた。手応えを感じ始めていた頃、小学校統合の話が浮上。市の方針を新聞で知り、不安が募った。「学校は地域の元気の象徴で、浮島小がなくなるのは嫌だ。もしなくなっても地域が廃れることだけは避けたい。若い世代が声を上げなければ」。そう思い実行委員長になった。

 9月から少人数で話し合いを始めた。地元を出た若手にも声を掛け、年配者も中心メンバーになってもらった。ステージを組み、露店を出して飲食を楽しみ、最後は花火を打ち上げる。大まかな計画を決めた。

 今月8日は初の大規模ミーティングだった。ステージの出し物の案を世代ごとのグループで考えた。ご近所や同級生、顔見知りが多く話は弾んだ。60代は太鼓や踊り「浮島よいとこ」。40代はくじ引き大会。30代は暴露大会。20代は「5年、10年後も集まれるように」とタイムカプセルを提案した。参加した50代女性は「こんなに若い人が集まってくれてうれしい」とほほ笑んだ。

 3月に市主催の閉校式もある。だが住民主体のイベントを開くことに意味があると末次さんは思う。「閉校イベントは今後の学校跡地活用や地域づくりにつながる。浮島の新たなスタートだ」 (平峰麻由)

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