八女伝統工芸ツアーいかが 「うなぎの寝床」出資の旅行社主催

西日本新聞 筑後版 丹村 智子

 福岡県八女市本町のアンテナショップ「うなぎの寝床」が出資した旅行社が、市内の伝統工芸に触れるガイドツアーを行っている。うなぎの寝床は、筑後地方を中心とした九州の伝統工芸品を、現代的な生活への取り入れ方も含めて紹介している。ツアーは商品を生み出す職人技に触れることで、地域に根付く文化や伝統への関心をより深めてもらうのが狙いという。

 ツアーは今夏に試行。10月から毎週土曜日の催行が始まった。1人3500円で、所要時間は約2時間。最大6人参加できる。市内中心部の白壁の町家が並ぶ一帯をガイドと歩き、仏壇やちょうちん工房のほか、明治時代の建物や遺跡を巡りながら、ガイドや職人らの解説を聞く。途中で八女茶を味わう時間もある。

 「元々、工房に足を運んでほしいという思いから産地に店を開いたが、店だけで終わる来客が多く、限界を感じていた。売るだけでなく、作り手と使う側が互いに刺激を与えられる関係性を作りたかった」。うなぎの寝床の広報、渡辺令さん(31)は説明する。昨夏、福岡市のシンクタンクと共同出資し、旅行や出版を手がける「UNAラボラトリーズ」を設立し、今年4月に旅行業の資格も取得した。

 受け入れ側も期待を寄せる。「バスで乗り付けるのではなく、歩くことでより記憶に残るのでは。歩く人が増えれば地域も活性化する」。八女茶の名付け親である茶商「矢部屋許斐本家」14代の許斐健一さん(45)は話す。緒方仏壇本店の緒方容栄さん(54)は「多くの職人がいるのが八女の魅力。奥深さや癒やしを感じてもられえれば」と期待する。

 新型コロナウイルスの感染拡大で、旅行業界には逆風が吹いていたが、「今後求められる観光のあり方が、私たちのやりたい方向と一致していた」と渡辺さん。少人数かつ深い体験を味わいながら、少しでも長く滞在してもらう。そんな観光を提案しようと、久留米絣(かすり)の体験コースも新設。来春までには九州内で15コースを設定する予定だ。UNAラボラトリーズ=092(982)7956。 (丹村智子)

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