昭和の商店街「市場」に再生 福岡・博多区 “アジア色”に前面に

西日本新聞 ふくおか都市圏版 手嶋 秀剛

 福岡市博多区の吉塚商店街がアジア色を打ち出した街に生まれ変わる。空き店舗にエスニック料理のレストランなど7店を誘致し、来月1日にプレオープンする。来年3月までに老朽化したアーケードや照明を改修するなど、本格的な再生事業に取り組む。

 吉塚商店街は昭和の頃から営む鮮魚店、青果店、漬物店などが並び、近隣住民の“台所”として親しまれている。ただ、大型店の進出や後継者不足などで15年ほど前から空き店舗が目立ち始め、昭和の最盛期に約150店が軒を連ねた街も現在は30店ほどになった。

 再生事業は経済産業省の「商店街活性化・観光消費創出事業」の補助金を活用する。着目したのは、近隣に多く住み、買い物に来るアジアの留学生。その中には、空き店舗のシャッターの落書きを消して絵を描く日本語学校の学生たちもいて、これまでの交流も再生への取り組みを後押しした。

 「リトルアジアマーケット」と銘打って、1日に開店するのはベトナム、タイ、中国などの料理店。開店資金の一部を補助金で支援した。ベトナム料理店の経営者、福田ホーディーェプさん(50)は「日本人とベトナム人が一緒に食事を楽しめる店にしたい」。ベトナムのサンドイッチ専門店のオーナー中野監(あきら)さん(45)は「食材も商店街で仕入れます」と話している。

 同商店街は1日から名称を、終戦直後の創業時の「吉塚市場」に改める。吉塚商店連合組合の上園俊雄事務局長は「庶民的な市場として生まれ変わり、福岡市と近郊の留学生たちの『心の古里』になる街にしたい」と意気込みを語る。 (手嶋秀剛)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ