新型コロナ「第2波」で逼迫 福岡市の保健所、4割が残業100時間超

西日本新聞 一面 泉 修平

 新型コロナウイルスの「第2波」が猛威を振るった8月、九州の市町村で突出して感染者が多い福岡市の各区保健所で、担当職員計49人の4割近くに当たる18人の残業時間が単月の過労死ラインとされる100時間以上だったことが分かった。最長は192時間。市は春の「第1波」を受け、本庁などへの業務移管を進めたが、最前線で対応に当たる保健所の負担軽減策が追い付いていない状況が浮かび上がった。

 市では、7月に約700人、8月に約1600人の新規感染者を確認。「第1波」とされる感染急増があった4月は約300人で、「第2波」では最大5倍ほどに膨れ上がった。

 市は各区保健所で感染症を担当する49人の労働時間を集計。残業100時間以上の職員は6月はゼロだったが、感染者の増加が顕著になり始めた7月に8人、8月には18人に増加した。同月は平均残業時間も81・2時間で、現場が逼迫(ひっぱく)していたことをうかがわせる。市によると、体調を崩した職員はいなかったという。

 市は、保健所職員の3割近くが過労死ラインを超えた「第1波」を受け、業務軽減策を実施。4月に入院患者らの容体確認や相談ダイヤルの電話対応を、8月上旬には濃厚接触者の検査日程調整の業務を本庁舎にそれぞれ集約。同月上旬から各保健所に看護師など医療職の派遣職員を投入するなどして、担当職員は新規感染者への聞き取りや濃厚接触者の把握に集中できる環境を整えたが、患者の急増で対応に追われた。

 11月に入り、全国各地で1日当たりの感染者が過去最多を更新するなど「第3波」の様相。市でも27日に3カ月ぶりの水準となる37人、28日も39人の陽性を確認しており、増加傾向が鮮明になっている。市は「保健所のさらなる負担軽減策を検討している」としている。 (泉修平)

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