ひもじい思い「今の子どもにさせないで」被爆者語る、戦時中の食生活

西日本新聞 長崎・佐世保版 西田 昌矢

 食べ物がなかった戦時中の食生活について、被爆者で料理研究家の脇山順子さん(84)が29日、長崎市の長崎原爆資料館で講演した。被爆者の体験を聞き取って語り継ぐ「交流証言者」育成研修の一環で、研修生や市民約100人が当時の食事情に聞き入った。

 脇山さんは同市鳴滝の自宅で8歳の時に被爆。長崎女子短大で栄養士の育成に携わり、現在は料理教室を開いている。

 講演では戦時中、軍への供出で食べ物がなく、同級生はほとんど栄養失調だったと説明。「こんな思いを今の子どもにさせてはいけない」と強調した。銀飯は年に1、2度で、芋がゆやすいとんが代用食。大根葉や煮干しが入ったうどんは麺を数え「兄が5本、私は3本…」とよそった。「石ころ以外は何でも食べられる」と、植物を摘んで、家に持ち帰ったという。

 講演後、交流証言者を目指す同市城栄町の高比良智子さん(62)は「人間らしく食べることができない時代だったこと、後世に伝えていきたい」と語った。 (西田昌矢)

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