「坂の街」の未来どう描く

西日本新聞 社会面 伊東 秀純

 「坂の街」というと長崎市を思い浮かべる人が多いと思うが、北九州市も斜面地の住宅が多い街だ。コンパクトな街づくりを目指す同市は、斜面地の開発を制限。平地へ誘導する取り組みを進めている。移住を強制するものではないが、30年ほどかけて「無居住化」を目指すという。

 開発制限の候補地の住民は「高台に引っ越してきたばかりなのに」「住宅の資産価値が下がる」などと強く反発。市が地元で開いた説明会では怒号も飛んでいる、と聞く。市は、豪雨時の崖崩れなど防災面からも開発制限の意義を説明するものの、住民の理解は進んでいないようだ。

 実際に斜面地を歩くと、車も通れないような細く急勾配の道も多い。災害時の対応は大変だろうと感じる。空き家も目立ち、市の考えに理解を示す住民もいる。北九州市では来年1月に市議選がある。坂の街の未来をどう描くのか、候補者たちの活発な論戦を期待したい。 (伊東秀純)

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