他展の入選作と「同一」、大賞取り消しに 外部から指摘

西日本新聞 筑豊版 吉川 文敬

 田川市美術館は30日、タガワアートビエンナーレ「英展」(12日開幕)で大賞(賞金200万円)を受賞した佐賀県鳥栖市在住の女性美術家(68)の作品が、2019年に久留米市であった青木繁記念大賞ビエンナーレで入選していたものと「同一作品」として受賞を取り消した。「公募展などで未発表の作品」という規定に反したというのが理由。大賞には準大賞だった作品を繰り上げた。

 同館によると、11月14日、「大賞の作品は、青木繁記念で入選した作品では」と指摘する外部からのメールがあったという。同館は入選作品の写真データを入手。審査員だった3人に、両作品のデータを印刷、郵送して意見を求めた。3人は構図やモチーフ、イメージが酷似しているとした上で「同じ作品」との一致意見だった。

 西日本新聞の取材に、女性は「大賞の絵は入選作品より1年前に書き始めたもの。モチーフは類似しているかもしれないが、全く別の作品」と主張。また、取り消しの結果だけが伝えられ、反論の機会が与えられなかったことや、審査員が実物を見て判断しなかったことに対して疑問を呈した。取り消しについても「納得できない部分がある」と話した。

 英展は1992年度から毎年開催。2018年度からは2年に1度の全国公募展に衣替えした。今回は519点の応募があった。同館は「全ての公募展などの作品をチェックするのは事実上困難。一方で、関係者にご迷惑をおかけしたことを深くおわびします」と話した。 (吉川文敬)

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