「被災地を元気に」バンド活動再開 筑紫野拠点の知的障害6人組

西日本新聞 ふくおか版 上野 洋光

 福岡県筑紫野市を拠点に活動する知的障害者のバンド「ピュアハート」(国友美枝子代表)が新型コロナウイルス感染拡大で一時自粛していた活動を再開した。知的障害への理解を広めようと、2004年にバンドを結成。全国の被災地などで公演し、収入を被災者支援に充ててきた。来年3月は東日本大震災から10年。メンバーは被災者の心を元気づけようと、東北訪問を目指して練習を重ねている。

 ピュアハートはダウン症や発達障害など知的障害のある6人で構成。メンバーは唯一の男性でドラムスの北原穣さん(27)に、シンセサイザーは田中里英さん(31)▽白井香奈絵さん(29)▽安河内美優さん(26)▽藤本楓さん(28)の4人。マリンバを加田有紀さん(23)が務める。

 毎年30件ほどの公演依頼を受けてきたが、今年はコロナの影響で2月以降、全公演が中止に。仕事帰りに筑紫野市の練習場に月3回程度集まっていた全体練習もできず、メンバーは自主練のみの日々を送ってきた。

 感染状況が比較的落ち着いた9月、筑紫野市の小学校で対外活動を再開。11月27日にも朝倉市で被災地支援の公演を開いた。「威風堂々」や「大きな古時計」、「ボヘミアン・ラプソディ」などクイーンのメドレーを90分間演奏。演奏の合間に、進行役の国友代表とメンバーが繰り広げる漫才のような掛け合いも観客を喜ばせ、大きな拍手を受けたメンバーは「やっぱり本番は楽しいね」と口をそろえたという。

 バンドは12年から岩手県宮古市など大震災の被災地で公演し、義援金の贈呈を続けてきた。17年には熊本地震の、18年には九州豪雨の被災地も訪れた。今後のコロナの状況次第だが、来年は岩手、宮城両県への再訪を目標にしている。

 全体練習ではメンバーを厳しく指導する国友代表は「中途半端ではなく、少しでも感動を与える音楽を届けたい。障害で甘えがあったり、諦めてしまったりすることも多いが、こつこつ努力をしてきたメンバーの姿を見てもらいたい」と話している。 (上野洋光)

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