2020年を語かたる上うえで漫まん画が家か・吾ご峠とうげ呼こ世よ晴はるさんの「鬼き滅めつの刃やいば」は欠かかせないでしょう。福ふく岡おか県けんの宝ほう満まん山ざんのふもとにある「竈門かまど神じん社じゃ」（太だ宰ざい府ふ市し）は、主しゅ人じん公こう・竈門かまど炭たん治じ郎ろうの姓せいと同おなじ名なであることなどから“聖せい地ち”として多おおくのファンが訪おとずれています。6人にんのこども記き者しゃが境けい内だいを歩あるき、作さく品ひんとの関かかわりを探さぐりました。

　権ごん禰ね宜ぎ（神じん社じゃの神しん職しょく）の馬ば場ば宣のぶ行ゆきさん（43）に竈門かまど神じん社じゃの成なり立たちを聞きくと「みんなは鬼おにと聞きいて、どんな姿すがたを思おもい浮うかべる？」と逆ぎゃく質しつ問もんされた。「頭あたまに牛うしのような角つのがある」「虎とらの皮かわのパンツをはいている」などと答こたえると、馬ば場ばさんは「牛うしは北きた、虎とら（寅とら）は東ひがしの方ほう角がくを表あらわす動どう物ぶつ。昔むかしは北ほく東とうは悪わるいものがやってくる方ほう角がくとされ“鬼き門もん”と呼よばれた」と話はなした。

大宰府を災いから守る〝鬼門除け〟

　竈門かまど神じん社じゃの歴れき史しは673年に始はじまる。国くにの重じゅう要ような役やく所しょだった大だ宰ざい府ふの北ほく東とうにあり「大だ宰ざい府ふを災わざわいから守まもる“鬼き門もん除よけ”の神じん社じゃとしての役やく割わりを担になってきた」そうだ。牛うしと虎とらが混まざった鬼おにの姿すがたは「北ほく東とう＝鬼き門もん」をイメージしたものと知しり驚おどろいた。神じん社じゃの役やく割わりが“鬼おに”から人ひとを守まもる「鬼き滅めつ」の物もの語がたりと重かさなった。

炭治郎が切った岩っぽい？刀鍛冶の石碑もあった！

　竈門かまど神じん社じゃと「鬼き滅めつ」の共きょう通つう点てんとして馬ば場ばさんは、(1)鬼き門もん除よけの役やく割わり(2)主しゅ人じん公こうの名な前まえ(3)世よの平へい安あんを願ねがい宝ほう満まん山ざんで厳きびしい修しゅ行ぎょうをした山やま伏ぶしの装しょう束ぞくが炭たん治じ郎ろうの羽は織おりと同おなじ市いち松まつ模も様ようだった(4)炭たん治じ郎ろうの仕し事ごとは炭すみ焼やき。宝ほう満まん山ざんの中ちゅう腹ふくには炭すみ窯がまの跡あとがある－などをあげた。

　拝はい殿でんでお参まいりして境けい内だいを歩あるいた。拝はい殿でんの右みぎ手てに「恋こい占うらない」の立たて札ふだがある岩いわがあった。ちょっと小ちいさいが炭たん治じ郎ろうが修しゅ行ぎょうで切きった岩いわに似にている。「これは愛あい敬けいの岩いわ。左ひだりの岩いわから右みぎの岩いわまで目めを閉とじて歩あるければ、恋こいがかなうと言いわれています」と馬ば場ばさん。そういえば物もの語がたりに出でてくる最さい高こう位いの剣けん士し「柱はしら」の一人ひとりで「恋こい柱ばしら」の甘かん露ろ寺じ蜜みつ璃りも人ひと気きだ。

　境けい内だいには、山やま伏ぶしが使つかう刀かたなを打うった刀かたな鍛か冶じがいたことを伝つたえる古ふるい石せき碑ひもたっていた。鬼おにを倒たおせる唯ゆい一いつの武ぶ器き「日にち輪りん刀とう」を作つくる「刀かたな鍛か冶じの里さと」も物もの語がたりの重じゅう要ような舞ぶ台たいになっている。

稲荷神社のキツネ像、禰豆子に似てる⁉

　石せき碑ひの近ちかくにある稲いな荷り神じん社じゃのキツネ像ぞうは口くちに巻まき物ものをくわえていた。「竹たけ筒づつをくわえた禰ね豆ず子こ（鬼おににされた炭たん治じ郎ろうの妹いもうと）ににてる？」「ちょっと無む理りがあるかも」。そんなやりとりをしながら考かんがえた。酒しゅ呑てん童どう子じ、桃もも太た郎ろう、泣ないた赤あか鬼おに…鬼おにの伝でん説せつや民みん話わは今いまも読よみ継つがれている。「鬼き滅めつの刃やいば」は、私わたしたちの時じ代だいが生うんだ鬼おにと人ひとの物もの語がたりなのだ－と。

　鬼き滅めつファンの“聖せい地ち”はいくつもあるが、竈門かまど神じん社じゃは物もの語がたりのシーンを重かさねながら歩あるける楽たのしい場ば所しょだった。本ほん当とうに「鬼き滅めつ」と関かん係けいがあるのか…。いつか作さく者しゃに聞ききたいと思おもった。

【こども記者の感想】

■佐さ賀が県けん吉よし野のケが里り町ちょう・三み田た川がわ小しょう4年/江え島しま梨り央お花か記き者しゃ

竈門かまど神じん社じゃはもみじの木きがいっぱいあって歩あるくと気き持もちのいい場ば所しょだった。鬼き滅めつファンが訪おとずれることの感かん想そうを馬ば場ばさんに聞きくと、ファンが絵え馬まにキャラクターの絵えを描えがいてくれるのがうれしいそうだ。私わたしは胡こ蝶ちょうしのぶと禰ね豆ず子こが好すきだ。

■福ふく岡おか県けん鞍くら手て町まち・鞍くら手て中ちゅう1年/坂さか本もと鈴すず之の助すけ記き者しゃ

馬ば場ばさんに神しん職しょくのやりがいを聞きくと、願ねがいがかなった人ひとがお礼れい参まいりにきてくれることと答こたえた。すがすがしい気き持もちで祈いのれるように境けい内だいをきれいにしているという話はなしも心こころに残のこった。鬼おにを封ふうじる神じん社じゃという「鬼き滅めつ」に通つうじる役やく割わりも知しった。

■福ふく岡おか県けん宗むな像かた市し・自じ由ゆうケが丘おか小しょう5年/時とき鳥とり翔しょう馬ま記き者しゃ

恋こいがかなう「愛あい敬けいの岩いわ」がおもしろかった。ぼくは走はしってたどりつくことができたが、ぐらぐらしたりしてむずかしそうな人ひとも。ぼくは成せい功こうしたので安あん心しんした。絵え馬まをかざったが鬼き滅めつキャラがすごくうまい絵え馬まもありおどろいた。

■福ふく岡おか市し・有あり住ずみ小しょう5年/平ひら木き妙み苑おん記き者しゃ

鬼き滅めつファンの人にん気きスポットになったこの神じん社じゃは、宝ほう満まん山ざんのふもとにあり、この山やまの頂ちょう上じょう近ちかくには竈門かまど岩いわという伝でん説せつの岩いわがあることなど、名な前まえが主しゅ人じん公こうの姓せいと同おなじだという以い上じょうの歴れき史しや「鬼き滅めつ」に通つうじる場ば所しょがあることが人にん気きの理り由ゆうと知しった。

■福ふく岡おか市し・照てり葉は中ちゅう1年/弥み登と佳か恋れん記き者しゃ

「鬼き滅めつの刃やいば」が大だい好すきでいつもニヤニヤしながら読よんでいる。吾ご峠とうげ先せん生せいが福ふく岡おか出しゅっ身しんとのウワサを聞きき、そうであれば誇ほこらしい思おもいだ。いつか先せん生せいとお会あいできればうれしい。先せん生せい。大たい変へんな毎まい日にちだと思おもいますが、これからも応おう援えんしています！

■福ふく岡おか市し・福ふく岡おか雙ふた葉ば中ちゅう1年/山やま田だ梓あずさ記き者しゃ

確たしかに宝ほう満まん山ざんはかまどのようにこんもりとした姿すがたをしていた。山やまに雲くもがかかり、アフロの髪かみ形がたに見みえた。みんなで絵え馬まを納おさめた。私わたしは禰ね豆ず子この絵えを一いっ生しょう懸けん命めい描えがいて「新しん型がたコロナを滅めっす！」という願ねがいを込こめた。次つぎは家か族ぞくと来きて案あん内ないしたい。