勇退?出馬?真意どこに 任期残り1年、秀島市長 元副市長の動向注目

西日本新聞 佐賀版 米村 勇飛 金子 晋輔

 2021年10月22日の任期満了まで1年を切った佐賀市長、秀島敏行氏(78)の態度が注目されている。次期市長選には出馬せず4期での勇退が有力視されていたが、最近の発言には変化が見え始めた。加えて周辺では臆測を呼ぶ動きも見え隠れする。出馬するのかしないのか、真意はどこに-。

 いつになく穏やかな語り口だった。11月20日の市長定例記者会見。市長選への態度を問われた秀島氏は「まだ1年弱ある。やり残した仕事、今年は特にコロナ関係で事業が進んでない部分がある。職員と全力を注ぎたい」と述べた。

 8月の会見では同じ質問に「こういう場でしゃべる人はいない」と一蹴していた秀島氏だが、11月の会見では一転。態度を表明する時期についても「まだそこまで考えていない。必要な時期に明らかにするので勘弁して」と口角を上げた。

 会見でやり残した仕事を問われると、自身肝いりのバイオマス事業や発達障害児のケアを挙げた。これを知った自民市議の一人は「4期目に挑む時と同じ発言だ」と指摘した。

 心境の変化をうかがわせる出来事もあった。関係者によると、秀島氏の選挙事務を管理していた後援会幹部が亡くなった後の11月上旬、秀島氏の親族が、会員名簿などのデータの提供を幹部家族に求めたという。関係者は「なぜこのタイミングで…」といぶかる。

 元衆院議員の息子、複数の市幹部、市出身の女性経営者…。次期市長選に向けて、さまざまな情報が飛び交うが、正式な表明はない。市議は「どれも具体化していない。現職の対応を見極めているのだろう」と分析した。

 そうした中で積極的な動きを見せるのが元副市長の九州農政局幹部。複数の関係者によると、JA佐賀中央会幹部に意欲を示したという。任期を2年余り残して副市長を退任したが、複数の市議が「秀島氏と溝があった」と証言。それだけに自民市議は「農政局幹部の今後の動向次第で、秀島氏のやる気に火がつくのではないか」と語る。

 「コロナ禍こそ安定が必要。次も頑張って」。市長周辺によると秀島氏は10月、JR九州の車両デザインを手掛けるデザイナーの水戸岡鋭治氏と面会し、続投への“エール”を送られたという。このときも「いやいや」と曖昧な返事にとどめたというが、果たして秀島氏の胸中は。

 2日の市議会一般質問では、秀島氏の市長選への態度に関する質問もある。

 (米村勇飛、金子晋輔)

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