この国の性教育に疑問

西日本新聞 社会面 下崎 千加

 21歳の外国人技能実習生が自宅で双子を産み、その遺体を遺棄した疑いで熊本県警に逮捕された。少し前には、産んで間もない女児の遺体を公園に遺棄した容疑で警視庁は23歳を逮捕。名古屋市の16歳の高校生が自宅で産み、遺体を手提げかばんに入れて出頭したという例もあった。

 こうしたニュースに接するたびに「父親はどこへ行った」と憤りに似た気持ちが湧く。命をないがしろにした罪はもちろん女性側にあるが、子をつくるのは共同責任だ。一人で激痛に耐えながら望まぬ子を産む恐怖や、将来にわたり背負う心身の傷の深さに比べ、男性側の責任が問われなさ過ぎるように感じる。

 日本では2018年度、約16万の胎児が中絶手術で命を絶たれた。15歳未満も190人が手術を受けた。それなのに小中学校での性教育は避妊の方法はおろか、性交にも触れない。この国の性と生殖を巡る教育や政策はどうかしている。 (下崎千加)

PR

デスク日記 アクセスランキング

PR

注目のテーマ