『ロミオとジュリエット』新しい演劇へ原点からの一歩 5日、福岡市で

西日本新聞 ふくおか都市圏版 中野 剛史

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で表現の場を一時的に失った福岡都市圏の劇団員らが集まり、シェークスピア原作の「ロミオとジュリエット」を5日に福岡市で上演する。定員を半分にするなど感染防止に配慮した公演。なぜ、この時期に古典の代表作なのか-。出演者やスタッフたちは「コロナ禍で演劇も新しい形が求められている。原点を演じ、見つめることで次の一歩を踏み出したい」と力を込める。

 会場は九州交響楽団の練習場でもある福岡市城南区七隈の末永ホール。映画製作や演劇の企画を練ってきたNPO法人博多映画道場(柴田洋一代表理事)などでつくる実行委員会の主催で、福岡の劇団「ピロシキマン」や「unit Atlas」「ユニットれんげ」、大分県日田市の「劇団ソングライン」、フリーの俳優など約20人が集まった。

 演出と脚本は劇団「舞台処 粋の幸」主宰の石橋半零さん(39)が手掛ける。「初めて見た人が親しみやすいように」と、中世ヨーロッパの作品に現代や日本の要素を盛り込んだ。衣装は和洋折衷。石橋さんがチャンバラ芝居に取り組んだ経験から、自らも出演する決闘シーンで手に持つのは日本刀を模したもので、殺陣の動きを生かした。

 物語のハイライト、バルコニーを挟んでのロミオとジュリエットの愛の告白はSNS世代にも考慮し、テンポよくセリフが飛び交うように脚本を工夫した。

 一方で、物語の冒頭と最後には古楽器リュートと歌の生演奏が入り、中世の雰囲気を醸し出す。コロナ禍で上演機会が減る中、久しぶりの舞台というメンバーも多く、石橋さんは「登場人物の感情のほとばしりをそのままに、役者には思う存分、芝居をしてほしい」と求めている。

 新型コロナ対策で上演中に換気の時間を3回取るが、このタイミングで劇中のセリフとして「窓を開けよ」という言葉を盛り込むなど、楽しく導く工夫も。上演は午後6時から。高校生以上2千円。当日は一般2500円、小中学生1500円。問い合わせは博多映画道場=092(581)6352。 (中野剛史)

福岡県の天気予報

PR

福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ