五十嵐投手の引退に思う

西日本新聞 社会面 中野 剛史

 福岡ソフトバンクホークスの日本一でシーズンを終えたプロ野球。今季限りで多くの選手がユニホームを脱いだ。ホークスにかつて籍を置いた五十嵐亮太投手も、ヤクルトで引退を迎えた。旧聞で恐縮だが、10月18日の本紙テレビ欄。ホークス対楽天戦の番組枠に「あっ」と声が出た。左端の文字を縦に読むと、「いがラシ感謝!」とエールを送る仕掛けになっていた。

 若き日は剛速球で鳴らし、メジャーも経験。ホークス時代は年季の入った投球術が光った。同25日の引退試合が味わい深かった。対戦相手は2軍からはい上がった外国人選手。一打一打に来季の契約が懸かる。初球をたたき、三塁手が飛びついてアウトに。

 異例の1球決着。最終登板では、時に三振をして花を持たせたかに見える場面もあるが…。あの外国人選手はその後、契約を更新できなかった。最後の一球には、プロの厳しさと真剣勝負の魅力が凝縮されていた。 (中野剛史)

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