「水俣病を告発する会」結成50年 東京でシンポ、活動継続誓う

 今年6月に結成から半世紀を迎えた水俣病患者、被害者の支援組織「東京・水俣病を告発する会」などが主催するシンポジウムが5日、都内であった。発足時は学生として、その後は研究者や教員などそれぞれの道を進みながら、現地・水俣との関わりを持ち続けてきた会員たち。歳月を経てなお、解決しない水俣病を巡る現状を憂えるとともに、活動の継続を誓い合った。

 会は1970年6月28日、東京大工学部の大規模教室に数百人を集めて発足。故川本輝夫さんらが取り組んだ原因企業チッソとの自主交渉や、その後の法廷闘争などを裏方として支え、現在も季刊誌の発行や水俣との交流を続けている。

 この日、会場を訪れた約50人の中には50年前の結成集会に参加した6人の姿もあった。その1人、元浦和大准教授の矢作正さん(69)は、熊本市の日本近代史家・渡辺京二さんが記した「この闘争を患者の魂を表現するものとしてたたかう」との文章を紹介し、「本格的に水俣に関わっていく決意をさせてくれた」と顧みた。

 会結成の中心人物だった故宇井純さんを師と仰ぐ沖縄大名誉教授の桜井国俊さん(77)は、当時の東京大で企業側に立って発言する教授陣が幅を利かせる中、宇井さんが自主講座を開いて公害を世に問い続けたエピソードを披露した。水俣の胎児性患者4人もオンラインで参加し、今年11月に最愛の母を亡くした永本賢二さん(61)は「仲間がいるから乗り越えられる」と気丈に振る舞った。

 会事務局の久保田好生さん(69)は「『継続は力』。東京から何ができるかを考えて微力を尽くしていきたい」としており、次回のシンポジウムは来年6月を予定している。 

(河合仁志)

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