「マスク着けられない」46人感染、障害者施設の苦悩 北九州

 新たに46人の新型コロナウイルス感染が判明した障害者施設「やまびこ学園」(北九州市小倉南区)。運営する社会福祉法人「杏和会」の長森健理事長はコメントを発表し、自分で動くことができる重度の知的・身体障害者は常に見守りが必要で「マスク着用、3密回避ができない」と訴えた。障害者の感染対策の難しさが浮き彫りになった。

 施設には重度の知的、身体障害者91人が入所。長森理事長は「入所者は大声を出すなど感染症対策が自身で取れない状況で、多数の陽性者が発生した原因と考えている」と説明。陽性の入所者は施設内で療養し、新規受け入れは当面停止。市は職員が不足する可能性があるとして市内の同様の障害者施設に協力を要請した。

 北九州市立八幡病院(同市八幡東区)の伊藤重彦院長は「入所者がマスクを着けられない環境で、対策は非常に難しい。原因の調査とともに市中へ感染が広がらないよう抑え込むことが重要」と語った。

 福岡県久山町の障害者施設「久山療育園重症児者医療療育センター」の宮崎信義理事長は「感染症は人の動きで広がる」と指摘。職員や外来者の検温、マスク、手洗いの徹底に加え、5段階の警戒レベルを設定し、入所者との面会も予約制で1回15分とするなど県内の感染状況によって外来者との接触を制限している。

 やまびこ学園に比べて動くことができる入所者は少ないが、宮崎理事長は「マスク着用を息苦しく感じる入所者もいるから、職員側が対策を徹底している」と話した。 (岩谷瞬、豊福幸子)

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