亡きラガー仲間に誓う金星 コロナで帰省中事故 福工大13日、日大戦

 コロナ余波でチームメートを失った無念を胸に福岡工大ラグビー部が13日、東京・秩父宮ラグビー場での全国大学選手権3回戦で日本大と対戦する。格上相手だが、選手たちは天国の仲間に金星をささげる意気込みだ。

 新型コロナウイルス感染が拡大した今春。福岡県が緊急事態宣言の対象となって大学は臨時休校となり、部活動も停止となった。県外出身の部員は寮にとどまるか、帰省かの判断を委ねられた。岡山・玉島高出身の2年生フランカー、清水航平さんは帰省を選んだ。5月下旬。その故郷で交通事故に遭い、亡くなった。6月6日に20歳の誕生日を迎えるはずだった。

 「なぜこんなことが…」。宮浦成敏監督はコロナ禍でもあり、部と大学を代表して一人で岡山に足を運んだ。清水さんの家族からは「息子の分まで頑張ってほしい」と告げられたという。福岡に戻り部員をグラウンドに集めて報告。屈強な男たちは声を失い、静まり返った。

 清水さんは高校3年時の全国高校大会に主力選手として出場。岡山県勢48大会ぶりの3回戦進出に貢献した。目標は昨年のワールドカップ日本大会で大活躍した姫野和樹選手。大学入学後も練習熱心で宮浦監督を質問攻めにしていたという。指揮官は「貪欲な姿勢が印象的で頼もしかった」と惜しんだ。

 福岡工大は1、2回戦とも逆転勝ち。試合前に清水さんへの黙とうをささげ、ゲームが見える場所に遺影を置いた。苦戦が予想される3回戦。それでも部員の誰もが勝利を信じて秩父宮での決戦に臨む。 (大窪正一)

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