県民投票「もともとハードル高い」原発運転延長問題 鹿児島塩田知事

西日本新聞 片岡 寛

 鹿児島県の塩田康一知事は西日本新聞のインタビューに応じ、県内で関心が高い九州電力川内原発1、2号機の運転延長を巡る「県民投票」について、条例制定の必要性を理由に「私の判断ではやれない。ハードルは高い」と述べ、慎重な姿勢を示した。2024、25年に政府が原則40年とする運転期限を迎える1、2号機は、原子力規制委員会が認めれば最長20年の延長が可能。塩田氏は7月の知事選で必要に応じて県民投票を行うことを公約としたが、就任後の記者会見や県議会の答弁で「県の専門委員会で意見が集約されない場合」などの前提条件を示している。

 インタビューの主なやりとりは次の通り。(聞き手は片岡寛)

 -県民投票の実施までに幾つもハードルがあるように見える。

 「そうではない。まず意見が集約されないことがあって、パブリックコメント(意見公募)や公聴会、アンケートなどいろんなやり方がある中で、どれが一番適切かを判断する、と言っているだけ。住民の意向を把握する中で一番適切なものを選ぶのは当たり前のことだ。(県民投票の実施には)県議会で条例を制定しないといけないので、私の判断でやれることではない。そういう意味でハードルはもともと高い」

 -パブコメやアンケートを併せて実施してもいいのではないか。

 「そうでもないんじゃないか。県民投票をやるのになんでパブコメやアンケートをやって、また改めて問わなきゃいけないのか、ということもある。行政コストとのバランスだと思う」

 -県民投票をなるべくやりたくないのか。

 「いや、フラットですよ。そこは」

 -県が設置している原子力安全に関する専門委員会に、原子力政策に批判的な有識者を加える考えを選挙中から示している。任命はいつ頃になるのか。

 「(運転期限の)延長問題を科学的にしっかり検証してもらうための材料を、九電が用意できるタイミングまでには態勢を整えたい。23年なのか22年なのか、そこら辺に合わせてやっていく」

 -知事は経済産業省出身。国や電力会社に厳しいことを言えないのではないかとの見方もある。

 「そういう見方をする人はいるだろうが、経産省だから『みんな原発賛成』ということではない。いろんな考え方の人が幅広くいる。産業保安、産業の安全なくして生産活動はできない。私は保安の方が長かったので、どちらかというと規制する側。必ずしもそんなふうには思っていない」

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