今なぜ? 公立病院の「廃止」案に不安の声 中間市立病院、財政難で

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、財政難を理由に中間市立病院を本年度末で廃止する条例案が、市議会の12月定例会で審議されている。医療提供体制の逼迫(ひっぱく)が懸念される中、市民からは発熱外来を設置し対応している市立病院の廃止方針に不安の声が上がっている。

 「医療現場の負担増が心配される時に公立病院がなくなって大丈夫なのか」

 持病で市立病院に通院する60代の女性は、こう漏らす。患者の受診控えによる医療機関の経営難も心配されており、女性は「こういう時だからこそ、公立病院の存在は意味がある」と話した。

 市立病院は新型コロナ感染者の入院治療は行っていないが、3月に発熱外来を開設。感染が疑われる患者に対応し、11月末までに862人が受診、PCR検査で2人の陽性が判明した。

 本会議一般質問で、市立病院の瓜生康平院長は、民間の医療機関もPCR検査や感染者の受け入れを担っているとして「感染症に対応ができる体制を民間と行政が協力して構築することが大切だ」と廃止に理解を求めた。

 市議会市民厚生委員会は18日、条例案を賛成少数で否決した。条例案は22日の本会議で採決されるが、賛否は伯仲しており、結果は見通せない。

 市民団体「これからの中間市を考える市民の会」は12月定例会に市立病院を地方独立行政法人化して存続させるよう求める請願を提出。「文化・福祉を守る市民の会」は病院前で街頭活動を行い、存続を訴えている。両団体は共催で20日午後3時から、市立病院の向かいにある「なかまハーモニーホール」で集会を開き、廃止反対を訴える。 (菊地俊哉)

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