官民一体で次の世代へ…日の里団地再生プロジェクト

回顧2020 都市圏(3)

 宗像産の小松菜やきな粉を使った中学生考案の「日の里まんじゅう」や、地元産の大麦で作られた地ビールが売り出され、小学生たちは「10年後の日の里像」を発表した。福岡県宗像市の日の里団地で11月、集合住宅を改装した生活利便施設「さとづくり48」のプレオープニングセレモニーがあり、普段静かな団地はにぎわいをみせた。

 「さとづくり48」は、官民一体の団地再生プロジェクト「宗像・日の里モデル」の中核施設だ。5階建ての集合住宅の旧48号棟内にビール醸造所やDIY(日曜大工)工房、認可保育所の分園が入る予定で、来春に正式オープンを迎える。

 日の里団地は、1971年に日本住宅公団(現在の都市再生機構、UR)が九州最大級のニュータウンとして開発し、来年はまち開きから50周年を迎える。課題は35%を超える高齢化率や建物の老朽化だ。

 次世代の団地像はどうあるべきか-。2018年、地域住民主体のワークショップが開かれ、団地再生が話し合われた。「多世代の集う緑豊かな街にしたい」との声を受けてプロジェクトが始動。東街区の10棟のうち、旧48号棟を除く9棟を解体し、そこに一戸建て64戸を分譲。垣根は設けず、一帯を共有の庭として植栽するという、これまでにない住宅地となる予定だ。

 プロジェクトには小学生も参加する。日の里東、日の里西の両小学校では6年生が将来の街づくりについて考え、団地の魅力を紹介する「日の里のひっさつわざ」の絵や10年後の団地像を工事用の擁壁に描いた。

 来年3月からは、人工知能(AI)を活用したオンデマンドバスの実証実験も始まる。利用者の予約状況に応じて最適な運行ルートを決める先進的なシステムで、宗像市と西日本鉄道などが実施する。

 プレオープニングセレモニーに参加した住民の「ここが私たちの古里なんです」の言葉が印象に残っている。全国の団地再生事業の先駆けとして「日の里モデル」が成功し、いつまでも子どもたちの笑い声が響き渡る団地となってほしい。 (宗像支局・床波昌雄)

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