家族を癒やしてくれた存在 連載「霹靂の日々」(55)大島一樹

西日本新聞 くらし面

 ウチには人間の家族以外に犬がいました。2008年の初めに迎えたシェルティー(シェットランドシープ)の雌で、名前はレイ。今年の初めに亡くなってしまいましたが、今回はその思い出です。

 オクサンはもともと犬好きで、子どもの頃にはシバイヌを飼っていたそうです。結婚してからは、たぶん別れがつらいと思っていたのか、飼いたいと言ったことはなく、「世話ができないなら飼わない」と子どもたちに言っていました。

 私は何となく飼いたいと思っていたところ、知り合いから「シェルティーがいるよ」とのお知らせ。少し迷いましたが子どもたちは喜ぶはずと、迎えることにしました。当初は渋い顔だったオクサンも、やがてとてもかわいがるようになりました。

 ご飯はすべてオクサンがやっていて、おそらくレイは、家族の中でオクサンが最もエライと感じていたはずです。オクサンが倒れた後、一時期はしょんぼりしていたようでした。ふとオクサンのことをどのぐらい覚えているのだろう、と考えたことも。夕食時におすそ分けをねだってくるなど、私も子どもたちも和ませられることが多く、とても癒やしてくれました。

 動物セラピーのように、レイをもし病室に連れていくことができれば、オクサンにも何か変化があったのかもしれません。それもかなわなくなった今、少し寂しい気分です。

 (音楽プロデューサー、佐賀県みやき町)

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