流水型ダムに技術結集を 衆院災害対策特別委員長・金子恭之氏に聞く

 7月豪雨で氾濫した球磨川流域の治水策について、衆院災害対策特別委員長を務める金子恭之議員(熊本4区)が西日本新聞のインタビューに応じ、蒲島郁夫知事の川辺川への流水型ダム建設容認を評価。その上で、国が技術を結集して流域住民が安心できるダムを建設し、地域への説明も尽くすよう求めた。 (聞き手=中村太郎)

 -知事のダム建設容認をどう評価するか

 「人の命は尊い、二度とこういう被害を起こしてはならないという思いからの判断に敬意を表したい。多くの尊い人命を失い、これまで築いてきた街並みが壊れてしまったことを考えると、ダムは必要だ」

 -知事が川辺川ダム白紙撤回を表明した2008年当時、国土交通副大臣を務めていた

 「球磨川の治水安全度の低さを考えれば、いつ災害が起きてもおかしくなかった。表明を非常に残念に思っていた。流水型ダムについては当時から研究していて、益田川ダム(島根県)を視察したこともある。流水型ダムであれば知事も納得していただけるのではないかという思いは、今までずっと持ち続けていた」

 -国内で稼働済みの流水型ダムと比べて川辺川に造るダムは規模が大きく、治水効果などにも未知数なところが多い

 「そういう不安があるのも分かる。放流口が埋まったらどうするのか、という声もある。ただ、これだけ多くの犠牲者が出たわけだから、国としてもあらゆる技術の粋を集めて、皆さんが安心する最善のダムを作っていただきたい。地域住民に『流水型ダムとはこういうもの』というのをしっかり説明するのも大切だ」

 -ダム建設には、漁業権補償への漁協の同意が課題になる

 「漁業権補償はこれまでもずっと問題になってきた。だがこれだけの被害が起きたことを考えれば、ぜひ漁協も話し合いに乗って合意していただきたいと考えている」

 「環境アセスメントも鍵になる。川辺川ダム計画は法的には継続しており、アセスは実施しなくても良いという考え方もある。だが環境への配慮は非常に重要なことで、同等のものをやってほしいと知事も訴えている。漁業権補償交渉と環境アセス、この二つをいかに短縮できるかが重要だ」

 -ダム以外の早急な治水策も求められる

 「河床掘削やかさ上げ、遊水地、砂防や治山を含めてあらゆる対策で流域治水を実現しなければいけない。知事や流域市町村長の判断を重く受け止め、国として精いっぱいの支援をしていきたい」

 -災害復旧では鉄道、特にJR肥薩線の先行きが不透明だ

 「肥薩線がなくなったら人吉球磨の観光は沈み込んでしまう。廃線を防ぐために、国と連携しながらインフラ復旧へ最大限の努力をしたい。ただ、肥薩線はもともと赤字路線。復旧できても、運営改善に向けてJRと県、流域自治体が話し合っていく必要がある」

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