九大箱崎跡地再開発、地場連合名乗り 次世代都市造成へタッグ

 福岡市東区の九州大箱崎キャンパス跡地を再開発する事業者の公募入札に、九州電力、西部ガス、JR九州、西日本鉄道(いずれも福岡市)の「地場企業連合」が、大手商社の住友商事と共同で参加することが分かった。ペイペイドーム7個分に及ぶ約50ヘクタールの敷地に、自動運転など先端技術を駆使した次世代モデル都市「スマートシティー」の造成を目指す。同跡地再開発を巡り、入札予定のグループが判明するのは初めて。

 複数の関係者が明らかにした。地場大手企業の足並みがそろったことで有力な候補となる。入札は今年春にも行われ、順調に手続きが進めば2020年代後半には新たな「街」が誕生する見通しだ。

 福岡市は、同跡地を情報通信技術(ICT)などを活用した次世代社会インフラの街にする「福岡スマートイースト」構想を掲げる。

 住商と地場連合は、構想に沿う形でエリア全体に第5世代(5G)移動通信システムを整備する方針。人工知能(AI)や、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」を推進する。センサーを使った子どもや高齢者の見守り、無人店舗、ドローン配送、自動運転バスなど具体的な提案内容を詰めている。

 世界的な潮流になっている「脱炭素社会」を見据え、太陽光発電の電気を電気自動車(EV)にため、夜間や、災害などの停電時も域内で電力を賄うような仕組みを考案。再生可能エネルギーの拡大に向け、九大が先進的な研究を進める水素の活用も検討する。新型コロナウイルスの流行を踏まえた最新の感染症対策も盛り込まれるとみられる。

 公募後、再開発エリアの地区計画は、劇場や店舗など一定規模以上の建物が立地できる「開発整備促進区」への変更が見込まれており、大型施設の建設が可能となる。九電は米アトランタ市で参画する商業やオフィス、集合住宅が一体となった複合施設の開発事業で得た知見も生かす。住商はベトナム・ハノイで大型スマートシティー開発を手掛ける。総合商社のネットワークを生かし、「更地からの計画としては国内最大級」(地場連合関係者)の同跡地再開発を推進する構えだ。 (具志堅聡、山本諒、仲山美葵)

九大箱崎跡再開発

 九州大は1991年に建物の老朽化に加え、箱崎(福岡市東区)や六本松(同市中央区)に分散したキャンパスの集約を目的に移転を決定。2005年から伊都キャンパス(同市西区)への移転を始め、18年に完了した。箱崎エリアの再開発は、都市再生機構(UR)が整備する南側の約30ヘクタールと、福岡市が担う北側の約20ヘクタールに分かれる。事業者公募では南北で一体的に開発できるよう提案を募る方針。

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