高齢者施設の避難体制強化へ 「千寿園」被害受け国の検討会が提言案

 昨年7月豪雨で熊本県球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」の入所者14人が犠牲になったことを受け、防災や福祉の専門家でつくる国の検討会が、高齢者施設の避難体制強化に関する提言案をまとめた。土砂災害や水害など災害種別に応じた避難計画作成を提起。有効な避難手段がない場合、自治体が災害リスクの低い地域に施設の移転を促す必要性も強調している。

 今年3月までに提言を国に提出する。国は提言を受け、施設の避難計画見直しや避難設備導入を支援する。

 特養は症状の重い要介護3以上の高齢者が入所し、避難が容易でない。千寿園では被災時、豪雨で避難誘導の職員が駆け付けることができず、2階に避難するのにエレベーターがなく階段で時間がかかった。園は土砂災害を警戒した避難計画を作成していたが、水害の想定が弱かったとされ、多くの高齢者施設に共通する課題を突き付けた。

 国土交通省と厚生労働省が昨年10月に設置した検討会がまとめた提言骨子案は、上階に避難するためのエレベーターやスロープの必要性を指摘。その上で災害種別ごとの避難計画を作成し、入所者の家族や地域住民も巻き込んだ訓練を行い、結果を計画見直しにつなげるよう促している。

 また避難後も継続してケアができるよう施設同士で連携し、避難者の受け入れ体制を構築するよう提起。自治体に対し、有効な避難手段が確保できない施設には、災害リスクの低い地域へ移転を促すことも求めている。 (鶴加寿子)

PR

バギーコンサート

  • 2021年11月28日(日)
  • 福岡市早良南地域交流センター ともてらす早良 チャイルドルーム

PR