冨永朝堂の「昇る・生まれる・歩く」(天神まち歩きルポ・見どころ)

 ブロンズ群像「昇る・生まれる・歩く」(福岡市中央区天神1丁目)は、地元出身の彫刻家、冨永朝堂(1897~1987)が、70歳前後に相次いで制作した木彫の3部作だ。戦災復興土地区画整理事業の完成記念モニュメントとして提供を受けた市が、一つのブロンズ群像として建立した。

 冨永は69歳で初めて欧州旅行をし、天を突くような尖塔(せんとう)の数々に圧倒され、イタリアの彫刻家ジャコメッティの細長い人物像に興味を持ったという。3部作にはそんな影響がうかがえるという指摘もある。

 九州大大学院芸術工学研究院の藤原恵洋教授(建築史、都市計画、文化政策学)によると、このブロンズ像郡は「福岡で最も早い時期のパブリックアート」。「社会に対して何かを働きかけ、作用していくアート。それは、みんなで議論したり、みんなで考えを深めるきっかけを提供する」と評価している。(吉田昭一郎)

=2020/12/07掲載=

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