カネミ油症、子や孫世代の調査検討 厚労省研究班、被害の実態探る

西日本新聞 総合面 久 知邦

 西日本一帯で1968年に起きた大規模な食品公害「カネミ油症」で、厚生労働省の研究班が認定患者の子など次世代に対し、健康実態調査を検討していることが6日、分かった。これまでの調査は認定患者に限られており、次世代まで続くカネミ油症の被害実態の調査を被害者支援団体などが求めていた。

 厚労省によると、調査は医師らでつくる全国油症治療研究班(代表・辻学九州大准教授)が実施する。認定患者の子などのうち、同意が得られた人の健康状態を調べる。調査結果を踏まえ、未認定患者の救済に向けた認定基準の見直しも含めて検討するという。

 2012年の被害者救済法成立を受け、68年に認定患者と同居していた家族も、一定の症状があれば患者とみなすようになった。一方、69年以降に生まれた子などは、ダイオキシン類の血中濃度が基準を超えるなどの認定基準が厳しすぎるとの指摘が出ていた。昨年3月時点の累計認定患者数は2345人で、うち次世代は50人ほどとされる。

 支援団体「カネミ油症被害者支援センター」は昨年、認定患者の子や孫49人にアンケートを実施。倦怠(けんたい)感や腰痛など認定患者と似た複数の症状を訴える人の割合が、一般成人よりも高いとする結果を厚労省に提出し、国の調査を求めていた。同センターの伊勢一郎事務局長は「国が初めて次世代調査に乗り出す方針を示したことは非常に意義がある。結果を基に認定基準の緩和につながることを期待したい」と話した。

 (久知邦)

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