福岡と宮崎「指標」は感染爆発級 専門家「緊急事態宣言の対象に」

西日本新聞 一面 斉藤 幸奈 下崎 千加

 新型コロナウイルス対策の緊急事態宣言を出す目安になっている政府分科会の指標に基づき、西日本新聞が九州各県の最新の感染状況を分析したところ、福岡県や宮崎県で多くの項目が最も深刻な「ステージ4」(爆発的感染拡大)に位置していることが8日分かった。その他の県も「ステージ3」(感染急増)が目立つ。9日からの3連休を前に、専門家からは「緊急事態宣言の対象に含めるべきだ」などと強い対策を求める声が相次いでいる。

 指標では、病床の逼迫(ひっぱく)具合や1週間の新規感染者数などを基に、地域の感染状況を低い方からステージ1~4に分類。東京など1都3県に宣言を出す際も判断材料になった。政府発表の県別感染状況は、九州で感染者が急増した正月明けの数値が反映されていないため、本紙が8日、各県に電話取材した。

 最も深刻なのは福岡県で、7項目中5項目でステージ4に該当した。人口10万人当たりの療養者数(自宅等の待機者、ホテル療養者、入院患者の合計)は38・7人。市中感染の広がりを示す感染経路不明者も5割を超えた。

 9~22日を対象に独自の緊急事態宣言を出した宮崎県は、3項目でステージ4に。人口の割に80~100人規模の新規感染者が連日続いたことが影響した。長崎県も医療機関でのクラスター(感染者集団)発生などが響き2項目で該当。同県は6日に独自の特別警戒警報を出し、感染が深刻な長崎市内で17日までの間、不要不急の外出を自粛するよう県民に要請している。

 福岡市医師会の平田泰彦会長は各地で成人式が予定され、会食の機会が増えるとみられる3連休を警戒。「福岡県は一刻も早く、緊急事態宣言の発令を政府に要請したり、県民に不要不急の外出を控えるよう呼び掛けたりするアクションを取ってほしい」と要望。大阪大の朝野和典教授(感染制御学)によると、感染経路不明者が1割程度と低い宮崎県は感染を抑えやすい一方、この割合が高く、人口が多い福岡県など都市部はコントロールしにくいという。「予防のための行動を個人に委ねる段階ではなくなっている。国の緊急事態宣言だけでなく、自治体による飲食店への時短営業の要請でもいい。県民の行動指針を行政が示す必要がある」と指摘している。 (斉藤幸奈、下崎千加)

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