「医療崩壊に近い」熊本市が医療非常事態宣言 病床使用率9割超

西日本新聞 熊本版 長田 健吾

 熊本市の大西一史市長は10日、臨時の記者会見を開き、新型コロナウイルスの急速な感染拡大により、周産期医療用などを除いた市内の病床使用率が95・7%となったことを明らかにした。これを受けて市独自の「医療非常事態宣言」を発令。市民に対して県外との往来や午後10時以降の不要不急の外出自粛を呼び掛け、感染防止に一層努めるよう訴えた。

 熊本市によると、3~9日の市内の感染者は237人。医療機関の病床が逼迫したことで、感染が判明しても入院ができていない患者が8日時点で116人おり、うち22人が何らかの基礎疾患があるという。中等症以上の患者も過去最多の46人となった。

 大西市長は会見で「医療崩壊に近い状態。救える命が救えなくなる」と発言。市民には感染リスクが高くなる行動の自粛を強く呼び掛けた。さらに蒲島郁夫知事には、国の緊急事態宣言の対象に市を入れる働きかけをするよう要請したことも明らかにした。

 一方、県は10日、新型コロナに感染し入院中だった山鹿市の90代男性が死亡したと発表した。またクラスター(感染者集団)が発生している同市の特別養護老人ホーム(特養)「あいさと」で入所者や職員ら6人の感染が判明。同施設での感染確認は9日に倍増しており計38人になった。甲佐町の特養「桜の丘」でも新たに5人が感染し、施設での感染は計28人。1月以降、病院や福祉施設での感染拡大が目立っている。

 (長田健吾)

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