断捨離を始めてみたものの

西日本新聞 広瀬 留美

 コロナ禍で時間に余裕ができたため、「断捨離」をすることにした。大量の本、家電、雑貨、衣類…。不要な家財道具が対象だ。

 まずは雑誌の整理から始めた。「もう読まない」「ここ数年、読み返していない」を基準に決めると、あっという間にリビングに隠れていた100冊以上を処分できた。

 空間が生まれる楽しさから「意外に簡単」と思っていたが、伏兵が現れた。新刊本や単行本に手を付けた途端、全く進まなくなった。というのも、学生時代の教材だった夏目漱石や読みかけの小説などは手に取ると懐かしく、つい読み返してしまう。しかも、亡き恩師の授業を思い出すなどすれば、決心がつかず、元の位置へ。手放す本はいつまでたっても決まらない。

 わずかにできた空間には、新たな本が収まり始め、モノを減らす計画は完全に頓挫してしまった。「断捨離」は当分終わりそうにない。

 (広瀬留美)

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