石木ダム座り込み抗議1000回に 住民「県は話し合いを」

西日本新聞 長崎・佐世保版 岩佐 遼介

 長崎県川棚町で県が進める石木ダム事業の工事現場で、立ち退きを拒む住民や支援者による抗議の座り込みが12日、通算千回に到達した。50人以上が普段と同じように座り込み、県に事業の見直しを求める決意を新たにした。

 集まった人たちは「長崎県は、いい加減にせんかい(千回)!」と書いた横断幕を掲げた。「ここ数年で亡くなった方が多い。絶対に古里を渡さない気持ちです」。ダム予定地で暮らす岩下すみ子さん(72)の言葉に力がこもる。

 座り込みは、県道付け替え工事を県が再開した2016年7月から続く。その後、工事は再開と中断を何度も繰り返した。県は昨年12月下旬から、住民が座り込む一帯の工事を一時中断している。

 「現場」と呼ばれる座り込みの場所に、佐世保市から毎回足を運ぶ宮野由美子さん(72)は「千回はあくまでも通過点。必要のないダム事業を一日も早く断念してほしい」と話した。

 県は20年度中に約1・1キロの県道工事を終える方針。ダム堤の関連工事も控えているが、住民や支援者は徹底抗戦の構えを崩さない。現場の気温は氷点下になることもある。住民らは暖を取る道具や椅子を収納する倉庫を持ち込んでおり、県は再三にわたり撤去を求めている。

 予定地の住民、岩下和雄さん(73)は「この現場で工事が進まない限り、本体工事の本格着工はできない。今こそ、県は話し合いをせんばいかん」と語った。 (岩佐遼介)

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