「時代がようやく追いついた」 福岡からグローバルビジネス実践40年

西日本新聞 総合面 吉田 修平

【ひと】デロイトトーマツのボード副議長、磯俣克平さん

 世界最大級の監査・コンサルティンググループの日本法人ナンバー2。東京への転勤を拒み続け、故郷の福岡市に住みながら、約40年にわたりグローバルビジネスを実践してきた。

 入社当初から、福岡事務所で九州電力などエネルギー関連企業の監査を手掛けた。転機が訪れたのは30代前半での米国・テキサス州への駐在。ヒューストンはエネルギー、ロサンゼルスはエンターテインメント、シカゴは機械といった具合に各地に特有の産業があると知った。それぞれの街に専門家がいて、米国内や世界を飛び回るのを目の当たりにした。「地方都市に住む人たちは、ワシントンやニューヨークが国の中心と思っていない。私も専門的な力があれば、東京に居なくても仕事ができると思い至った」

 帰国後、トーマツの資源・エネルギーグループのリーダーに就任。福岡に生活の拠点を置きつつ必要に応じて上京し、国のエネルギー関連法案の作成支援などに携わった。

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国内でもテレワークが一気に広がった。「私は30年以上前から実践してきた。時代がようやく追いついてきた」と笑いつつ「若者には、福岡のように住みやすい街にいながら、大きな仕事ができる時代が来たと伝えたい」とメッセージを送る。

 国内のデジタル変革の流れを一過性にしないために、人材育成システム構築の重要性を政府関係者や企業トップに訴える。「誰もが『必要』と言うが、具体的な取り組みまで行き着かない。そこを乗り越えるお手伝いをしたい」

 妻と2人暮らし。休日はゴルフを楽しむ。61歳。 (吉田修平)

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