「地獄」の温度、ドローンで測定 地熱活用へデータ収集 雲仙市

 長崎県雲仙市の雲仙温泉街の観光名所・雲仙地獄で昨年末、産業用の飛行ドローンで地獄の地表面の温度を測定する初めての調査が実施された。これまではっきりしなかった地獄全体の温度分布を把握し、地熱資源の管理や活用に役立てる。

 温泉や地熱の活用の科学的な基礎データを得るため、市が本年度から2カ年で雲仙・小浜温泉で進める地熱資源保護・活用事業の一環。雲仙地獄は約100度の熱水や泥が噴きだし、立ち入りが禁止されているため、一般社団法人・長崎ドローン協会(長崎市)に調査を委託した。委託費は49万5千円。

 調査対象は、かつて活動が盛んだった旧八万地獄から、現在最も活発とされる大叫喚(だいきょうかん)地獄までの地獄全域(約6・6ヘクタール)。昨年12月9日に2台のドローンを飛ばし、高さ十数メートルから赤外線カメラで地表面の熱を測り、データを集めた。白い湯気が噴き上がる八万地獄は約20~70度だった。今年2月と8月ごろにも調査し、季節による温度変化の有無を確かめる。

 雲仙地獄には地熱で地下水などを温めて宿泊施設などに送る「燗(かん)づけ」と呼ばれる熱交換施設が点在。景観を損なう燗づけの古い配管の撤去や施設整備を盛り込んだ環境省の国立公園上質化事業でもデータを活用できる。

 地熱資源保護・活用事業では長崎大による地下構造調査も行われ、3月に中間報告を行う予定。市は「二つの調査データを組み合わせれば、新しい地獄が発生する場所の予測やリスク管理にも応用できる可能性がある」と期待している。 (真弓一夫)

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