自民、北海道2区補選「不戦敗」へ 吉川氏辞職で「政治とカネ」批判高まる

 菅義偉首相(自民党総裁)は15日夜、吉川貴盛元農相の辞職に伴う衆院北海道2区補欠選挙(4月25日投開票)について「深く反省し、襟を正して有権者の信頼回復に努めることを優先すべきだと考えた」と述べ、候補者を擁立しないことを表明した。吉川氏が鶏卵生産大手「アキタフーズ」側からの収賄罪で在宅起訴され、「政治とカネ」を巡る有権者の批判が高まっている情勢が理由。自身の政権下で迎える初の国政選挙ながら早々と「不戦敗」を決めた形で、自民の次期衆院選戦略にも影響しそうだ。

 山口泰明選対委員長も、この日午後の記者会見で擁立断念を明らかにし、「極めて遺憾。しっかりけじめをつける必要がある」と頭を下げた。自民の選挙区支部が地元市議に出馬を要請し、党幹部も地元の意向を優先するとの考えを示していただけに、党内に動揺をもたらした。

 自民内では、河井克行元法相夫妻の参院選買収事件や、安倍晋三前首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会の費用補填(ほてん)問題など、政治とカネの不祥事が連続している。

 「政治とカネは、有権者が最も敏感に反応する。2区にとどまらず、北海道全体や衆院選本番に広がる話なので手が付けられなくなる前に根元を絶った」。党選対関係者は今回の不戦敗決定の背景に、衆院選への強い危機感があるとする。

 北海道2区補選は公明党も擁立せず、現時点では立憲民主党と共産党がそれぞれ候補者を擁立する方針。

 (郷達也)

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