天ケ瀬温泉復興へ県外の若者奮闘 「自分たちにできること」考え半年

 昨年7月の記録的豪雨で被災した大分県日田市天瀬町の天ケ瀬温泉街で、県外から来て復興支援活動を続ける人たちがいる。任意団体「天ケ瀬温泉未来創造プロジェクト(あまみら)」に所属する20~30代の若者たちだ。被災直後に災害NGOの一員として天ケ瀬入りしてから半年。今も「自分たちにできることは何か」と考え続ける彼、彼女たちの取り組みをカメラで追った。

 昨年11月。復興支援の住民交流会に「移動式銭湯」が登場した。運営するのは、アフロヘアに法被姿が目を引く三宅天真さん(25)。埼玉県出身だ。

 自ら荷台を改造して湯船を備えたトラックで東北などを巡っていたところ、岡山県から一足先に来ていたあまみらメンバーの原亮章さん(32)から誘われて温泉街へ乗り付けた。今では「もじゃ君」の愛称ですっかり町に溶け込んでいる。

 この日は温泉からお湯を引いて足湯体験を開催。「(湯加減は)熱くないですか?」と尋ねる三宅さんに「気持ちいいー」と歓声が上がった。三宅さんは「豪雨の爪痕はまだ残るが、このお湯で少しでも町の人の癒やしになってくれたら」と話し、表情を緩めた。

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 浸水被害で台所が使えなくなった住民が集まって、料理を作れるような場所はできないか。そんなアイデアから被災店舗を改装した交流スペースが完成した。中心的な役割を担った滋賀県出身の大学4年野辺友紀さん(23)は、「コロナ禍で集まりにくいが、ここを一つのコミュニティーの場にしてほしい。地元の人に喜ばれる施設になるよう運用を考えたい」。昨年末にプレオープンし、地元のシェフを招いてチョコレート作り体験を開いた。

 野辺さんと同じ時期に天瀬町入りした高山愛弓さん(27)は大阪府出身。府内で看護師として勤務した経験を生かす。住民の元を訪れるなどして話し相手になり、心身に不調がないかなども確かめている。「目の前のことで精いっぱいで、つらさに気づかない人も多い。外から来た自分だから話してくれることもある」

 メンバーの一部は、温泉街にある空き家を借りて共同生活を送っている。あまみら代表で元地域おこし協力隊員の近藤真平さん(32)は「支援の気持ちは県内も県外も同じ。これからも住民同士をつなぎ、天ケ瀬が一つになって進むようサポートしたい」と語った。(穴井友梨)

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