マスク着用の影響大きく…難聴への配慮を 啓発アニメ、CFで資金募る

 難聴の子どもの家族会「そらいろ」(福岡市、約40家族)は耳が不自由な人への配慮を呼び掛けるアニメーションの制作に取り組んでいる。アニメは一般公開するほか、学校や講演会での啓発にも活用する。コロナ禍によるマスク着用で聴覚障害者を取り巻く環境は厳しさを増す。同会は「難聴の知識を『常識』に変えたい」と意気込む。

 そらいろの会長、岩尾ゆきかずさん(47)=同市博多区=の長女、ともりさん(6)はパチンコ店の騒音に相当する90デシベル以上しか聞こえない。補聴器を着けても小さな音は拾えなかったり、ゆがんで聞こえたりする。後方からの音も聞きづらい。

 以前通っていた保育園では保育士の指示が分からず、周囲と違う行動を取ることがあり、岩尾さんは「聞き取れないときは個別に話し掛けてほしい」と園に要望。大勢の園児がいる中で、十分に実現しないもどかしさを感じていたという。

 今春、小学生になる。会話が聞き取れなければ友達の中で孤立し、授業についていけない恐れもある。岩尾さんは「周囲が寄り添う姿勢を見せるだけで、難聴者の生きづらさはずっと軽くなる」と訴える。

 アニメは映像制作会社に発注する予定で、視聴時間は90秒。難聴者と会話する際の配慮として、話し掛けるときは合図として「ねえねえ」と声掛けする▽相手が分かりにくそうなときはキーワードを紙に書いて筆談を交える▽聞き返しには快く応じる-など要点を簡潔にまとめている。難聴児の周りにいる子どもたちも親しめるよう工夫をこらすという。

 制作したアニメは今夏をめどに同会ホームページで公開する。インターネット上で資金を募る「クラウドファンディング」(CF)のサイト「READYFOR」で今月25日まで寄付も呼びかけている

(福田直正)

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