「心折れそう」客足激減、出口見えず 長崎の飲食店主ら苦痛の声

 「出口」が見えないコロナ禍に長崎県内でも苦痛の声が広がっている。20日から午後8時までの営業時間短縮を要請された飲食店。県の要請に応じれば1店舗当たり76万円の協力金が支給されるが、感染の第3波と言われる昨年末以降、客足は急激に鈍っており「心が折れそうになる」。19日間の要請期間が終わったとき、事態は好転しているのか。確証が持てないまま、多くの店は「早じまい」の準備を始めた。

 「前回と比べものにならないほどの影響が降りかかっています」-。佐世保市島地町の音楽喫茶「サセボノオト」は13日、会員制交流サイト(SNS)で窮状を訴えた。午後11時まで営業してきたが、客が1組か2組の夜が続き、県の時短要請を待たずに17日から閉店時間を午後6時に繰り上げた。月、火の定休日はなくして無休で営業する。

 店主の田中博一さん(44)は「協力金はありがたいが、お客さんが来てくれないことには不安でしょうがない」と漏らす。テークアウトも強化するが「みんなコロナのムードに慣れている。第1波の昨年春は、行きつけの店をテークアウトで救おうという空気もあった。今は需要があるのか読めない」。

 佐世保市の別の店主は「客の反応は敏感」と話す。市内でのクラスター(感染者集団)の発生などが報じられるたびに、客足は鈍った。飲食店は感染拡大の「急所」と指摘され「外食することさえ、敬遠されている」とため息をつく。

 長崎市中心部の繁華街、銅座・思案橋周辺も昨年末以降、人通りが大幅に減った。居酒屋「九州名物 とめ手羽 思案橋店」は昨年12月の売り上げが前年同期の2割ほどに。蒲原仁店長(24)は「協力金が出るので今月はなんとかやっていけるだろう。ただ、もう少し対応が早いと助かる」。

 同市船大工町でスナックを経営する女性は「毎日心が折れそうになる」。高齢の常連客が多い店では、昨年12月ごろから客足が激減。年明けからはゼロの日も続いていた。

 「気持ちが続くまでは頑張ろう」と思っていた直後の営業時間短縮要請。期間中は「どうせ店を開けていても赤字だから」休業するという。

(宮崎省三、松永圭造ウィリアム)

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