住民意向踏まえ住宅再建 球磨村・松谷浩一村長インタビュー

 昨年7月の豪雨災害で住宅約400棟が全半壊し、25人が犠牲になった熊本県球磨村。松谷浩一村長は西日本新聞のインタビューで、復興計画策定に向けた住民懇談会が新型コロナウイルス感染拡大の影響で開けない中、感染防止に努めながら対話の機会を設け、住宅再建などに取り組む考えを示した。 (聞き手=中村太郎)

 -昨年11月、蒲島郁夫知事が川辺川への流水型ダム建設容認を表明。村長は知事の表明前から、ダムの必要性を訴えていた

 「豪雨後、流域市町村でつくる協議会では国や県に建設を要望してきた。ダムを造る主体は国だが、今後も流域12市町村一体となって協力していきたい」

 -村として治水対策にどう臨むか

 「村が主にできるのはソフト面。防災無線のデジタル化を来年度までに完了させる。デジタル化で、耳が不自由な人に対しては個別受信機への文字情報の配信も可能になる。確実に避難できる、逃げ遅れる人がいない体制を作りたい」

 -村民からは「住宅再建の道筋が見えない」という声が聞こえる

 「今できる精いっぱいのスピードでやっている。昨年12月に発表した復興計画骨子案の中で、8カ所の宅地移転候補地案を示した。集計中の2度目の住民アンケートで住宅再建について意向調査をしており、その結果で宅地を造成する場所や規模を決めていく」

 「復興計画に向けた住民懇談会が、コロナの関係でできなくなっているのがネックだ。だが住民の生の声は絶対聞かなければいけない。コロナ禍であっても感染対策を取りながら、どうにか住民の意見を聞く場を設けていきたい」

 -運休が続くJR肥薩線についての考えは

 「肥薩線は村の高齢者や学生にとって重要な交通手段。観光面でも重要だ。時間はかかってもぜひ再建していただきたいという方向で、沿線自治体と連携して要望活動をしている」

 -村はもともと店舗が少ない上に、豪雨で軒並み被災した。被災者の暮らしの利便性をどう確保するか

 「現在、生協など5者に移動販売をしていただき、災害直後よりは改善されている。5者とは見守り協定も締結した。高齢化した集落が被災しコミュニティー機能が薄れている中で、できるだけ高齢者や1人暮らしの方々の見守りが薄れないようにしたい」

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