コロナ特措法改正案 政権浮揚狙い早期審議へ 

 新型コロナウイルス対策を巡る特別措置法や感染症法の改正案が22日、国会提出された。政府、与党は法案の作成段階から野党を議論に巻き込み、国会審議でも修正に応じる構えを見せる。異例の対応の背景にあるのは、早期成立を政権浮揚の踏み台にしたい菅義偉首相の思惑だ。

 「成立のスピード重視だ。そのためには野党の要求も柔軟にのむよ」。法案作成に携わった官邸幹部は、首相の胸の内を代弁した。

 今回の改正案提出は通常とは違う経過をたどった。政府は各党の政策担当者で構成する「政府・与野党連絡協議会」で法案作成の方向性を毎週説明。自民党の政調幹部によると、事業者に対する行政の支援を努力規定から義務規定に修正した点などで、協議会での野党の主張を受け入れた。

 政府、与党が描くスケジュールも異例で、通常は優先する2021年度予算案より先に審議し、2月初旬の成立を目指している。

 対応を急ぐ理由には、これ以上の「失策」を許されない立場に追い込まれた政権の現状がある。緊急事態宣言のタイミングなどを巡る世論の批判は大きく、報道各社の調査で内閣支持率は不支持が上回っている。九州選出の自民中堅議員は「改正法成立の結果を出さないと、有権者の不満が爆発する」と地元の厳しい雰囲気を訴える。

 協議会の議論でも埋まらなかったのが、営業時間短縮に応じなかった事業者や、入院を拒否した人への罰則導入だ。主要野党は慎重姿勢を崩さず、自民幹部は「罰則はなくすこともあるんじゃないか」とさらなる歩み寄りの可能性を示唆した。 (郷達也)

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