棚も肥えるコロナ禍

 高校生の表現力に、くすりと笑ったり、過ぎし日を思ったり。福岡大学主催の「全国高校生川柳コンクール」の選考委員を務めさせてもらった。16回目で応募は最多の2万4千句超。凝縮された17文字から生徒たちの今が伝わる。

 その一言に感じ入ったのは特別賞受賞作。「参考書 買って満足 棚肥える」。「買って満足」への共感もさることながら「棚肥える」の表現が光る。受賞コメントには「春先コロナ禍でオンライン授業が続く中、クラスメートたちはどれぐらい努力しているのだろうと気がかりになり、自粛明け書店に駆け込み…」「意気込んではみたものの、すぐには使えていない情けない自分を表現しました」。異例ずくめな世情を嘆くばかりでなく、自虐も作句に込める柔軟さを頼もしく思った。

 私も一緒です。なかなか読めないのに棚は肥えるばかり。再びの自粛生活、せめて身は肥えないようにしたいけれど…。 (阪口由美)

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