佐世保の「ネコネコ団」 殺処分減らし保護…譲渡数は4年で3倍に

 野良猫や飼えなくなった猫を殺処分から救いたい-。その一心で猫の保護、譲渡に奮闘するグループが長崎県佐世保市にある。市職員有志でつくる「ネコネコ団」。子猫を自宅で育てるなど献身的に活動し、新しい飼い主に引き取られた猫は4年間で3倍に増えた。

 長崎は猫の殺処分数の上位常連県。特に繁殖期は数が多く、2015年度は佐世保市で863匹が処分された。飼い主や路上で拾った人が市役所などに持ち込んだ猫のうち、新しい飼い主に譲渡されたのは1割に満たない35匹だった。

 この状況に心を痛めた市生活衛生課の前田亮平さんは「自分たちが一時飼育すれば課題が解決できるかもしれない」と決心。呼び掛けに応じた職員約10人で、飼い主が見つかるまで一部の猫を市役所や自宅で育てることにした。

 預かる期間は数カ月に及ぶこともある。離乳前の子猫には、夜中でも3時間に1度ミルクを与えた。一度に子猫5匹の面倒をみる仲間もいた。

 譲渡先が見つかりにくいのは、人になつきにくく、性格が荒い「難あり猫」。前田さんが預かった体重6キロの雄は、家族になついて餌を人前で食べるようになるまで5カ月を要した。

 活動を始めてから、ボランティア団体などによる野良猫の避妊や去勢の手術が増え、市に持ち込まれる猫は減少した。ネコネコ団も団体や個人のつてを頼って新規の譲渡先を増やした。

 その結果、19年度は持ち込まれた475匹のうち109匹が新しい飼い主に引き取られた。ネコネコ団はこの多くに関わっており、前田さんは「活動の効果は大きい」と自負する。

 ただ、有志の頑張りには限界もある。ネコネコ団は市職員の自主研究活動として、市から年間最大6万円の助成を受けるが、餌代やトイレシート代の多くは私費で賄っている。

 「活動は仕事の延長だと思っているが、人事異動などでメンバーが代われば続けられない。市の業務として継続する仕組みをつくる必要がある」と前田さん。

 当面の目標は、猫を預かるボランティアを増やすこと。失われる命が少しでも減るように活動を続ける。 (平山成美)

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