熊本地検、菊池事件の再審請求拒否 弁護団「責務放棄」と批判

 ハンセン病患者とされた男性が隔離施設の「特別法廷」で裁かれ、死刑となった「菊池事件」を巡り、熊本地検は26日、元患者の団体などが求めていた再審請求について「事由を認められない」として応じないことを明らかにした。

 菊池事件では、男性の遺族が差別や偏見を恐れて再審請求を断念。元患者らは2017年、「男性は無実で、検察が再審請求しないのは不当」として国に損害賠償を求めて提訴。昨年2月の熊本地裁判決は特別法廷を違憲とする一方、請求は棄却し、審理について「直ちに事実認定に影響を及ぼす手続き違反とは言えない」とした。

 元患者の団体や弁護団は判決確定後の昨年7月、再審請求を求める書面を検察に提出していた。弁護団によると今月25日、熊本地検から「改めて慎重に検討したが、再審請求すべき事由は認められない」との回答があったという。

 弁護団は「憲法違反の裁判でなされた死刑判決について、再審での是正を拒んだことは公益の代表者として責務を放棄している」とコメントした。昨年11月には弁護団の呼び掛けに応じた全国の元患者や市民らが、熊本地裁に「国民的再審請求」として審理のやり直しを申し入れている。 (松本紗菜子)

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