空港延伸に期待 高齢化進み目立つ空き家 北九州市内7区の課題〈中〉

◆小倉南区

 市内7区で最も面積が広く、人口も八幡西区に次いで多い。利便性の良い北九州モノレール沿いは学校や商業施設が充実している一方、農村部では高齢化が進み、空き家対策や公共交通網の維持が課題だ。

 市が物流拠点化を目指す北九州空港では、滑走路延伸に向けた国土交通省の調査が進む。滑走路が2500メートルから3千メートルに延伸されれば欧米向けの大型貨物機の発着が可能となり、高い経済効果も期待される。

 新型コロナ禍でも国際貨物の取り扱いは順調に増えている一方、同空港を拠点とする「スターフライヤー」の利用客は激減し、財政悪化が深刻化。緊急事態宣言の再発出に伴い厳しい状況が続いており、市は支援策を検討している。 (野間あり葉)

◆若松区

 ひびきの地区に代表される住宅地が整備されてきた西部は、子育て世代に人気で人口流入が続いてきた。結果、学校や保育所など住環境の充実が大きな課題になっている。

 一方、東部地区では新規転入の動きもあるが、西部に比べると停滞が続く。若戸大橋近くの本町地区などに集中する商店街の活性化も長年の問題だ。

 区内の主な公共交通機関である市営バスは厳しい財務状況が続き、昨年には大幅な減便を実施した。しかし、区内には高齢化率が4割を超える地区も多い。一部では、対策として高台の住宅地を中心に運行する「お買い物バス」も走り始めたが、いっそうの取り組みが求められる。 (古瀬哲裕)

◆八幡東区

 八幡製鉄所の操業から、高台や斜面地に宅地が広がったが「鉄冷え」とともに人口減が進行。65歳以上の高齢化率は7区で2番目の36・1%(昨年3月末現在)、75歳以上は最も高い20・3%(同)に。斜面地には空き家も目立つ。

 豪雨ではのり面が崩れる被害も出た。防災面と空き家対策から、市は斜面地の開発制限について、最初の候補地に八幡東区を選んだ。現在直面する危険性と将来の地域の姿に、住民は思いを巡らせ、揺れる。

 東田地区のスペースワールド跡地では2022年の完成を目指しイオンモールの新商業施設の建設計画が進む。この開発を中央町など空洞化が進む周辺商店街の再生にどうつなげるかが課題になっている。 (菊地俊哉)

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