教員採用に実習評価反映 教育の質、優秀学生確保へ 福岡市教委

 福岡市教育委員会が毎年夏に実施する市立学校の教員採用試験を巡り、採点時に教育実習の評価を加点する案を検討していることが27日、分かった。若者の「教職離れ」などで教員の質低下が懸念される中、教え方がうまいなど優秀な学生を確保する狙い。近隣大学の意見を参考にした上で、早ければ2021年度の教育実習評価を22年度の採用試験に反映させる形で導入する方針。

 市教委によると、北九州市や宮崎県のように、大学が推薦する学生の1次試験を免除したり試験内容を変えたりする自治体は複数あるが、教育実習の評価を採点に取り入れる自治体は全国的にも珍しいという。

 教育実習は学生が母校に直接連絡して受け入れてもらい、受け入れ先の校長が各自の判断で評価するのが慣例。教員免許の取得に必要だが、一般的に自治体の採用には直接関係しない。

 福岡市教委の案では、幅広く人材を募るため地元出身者以外も市内で実習を受けられるよう市教委が窓口となり、学校によって評価がばらつかないよう統一の評価表も作成。採用試験の際、実習で高評価の学生を大学側に推薦してもらい、採点で加点するほか、試験の大幅な免除も検討する。

 17年度に1308人だった同市の小学校教諭採用試験の受験者数は、18年度693人、19年度595人と減少が続く。かつては10倍超だった競争倍率も、19年度は3・2倍と低迷。情報通信技術(ICT)の活用など教育現場で多彩な能力や実践的な対応が求められる中、優れた学生の確保が課題となっていた。

 市教委は昨年12月、教員養成に向けた連携協議会を、九州大(同市)や福岡教育大(福岡県宗像市)など教員免許が取得できる近隣15の大学と設立した。 (横田理美)

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