選挙活動と感染防止、どう両立? 集会中止、来訪者を検温…

 熊本県内では今年、17首長選と11議員選が予定され、特に1、2月は計13の首長・議員選が集中する。新型コロナウイルスの流行が続く中、立候補者は感染防止と選挙活動の両立に苦慮している。

 31日投開票の山鹿市長選・市議選。市内の介護施設でクラスター(感染者集団)が発生したこともあり、どの陣営も集会を中止した。選挙事務所入り口での手指消毒と検温、換気は当たり前だ。来訪者に熱があるとブザーが鳴る自動検温器を置く事務所もある。

 選挙カー内にスタッフ1人ずつを分けるビニールの仕切りを設けたり、マイクカバーや手袋を何度も交換したり。ある陣営幹部は「万が一、スタッフに陽性者が出たり、支援者を感染させたりしたら…」と神経をとがらせる。

 「『人を集め、多くの人と握手する』という、過去のやり方が全く役に立たない」と嘆くのは、市議選の新人候補。「有権者と会う機会が少なく、手応えも分からない。新人は不利だ」。一方、ある現職候補は、新人の方が多いため「これまでの支持票を奪われるのではと心配なのに、新しい票を掘り起こす活動もできない」と危機感を強める。

 会員制交流サイト(SNS)で政策を発信する陣営もあるが、別の新人は「山鹿市は高齢者が多くデジタルの普及度が低く、効果は限定的」と否定的だ。

 新人2人の一騎打ちとなった大津町長選(31日投開票)でも悩みは同じだ。両陣営とも「マスク着用が必須だが、表情が見えにくく有権者に訴えづらい」「遊説で有権者に会えない。ネットの活用まで手が回らない」と訴える。

 2月2日告示の多良木町長選に立候補予定の現職は、出陣式を行うが出席の呼び掛けはしないという。

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 感染防止策を求める総務省の通知を踏まえ、各市町村選管は投票所や開票所でのマスク着用や筆記用具などの消毒、室内の換気などを実施する。昨年3月に実施された知事選を踏まえ、県選管は「あの時の経験を生かせると思う」。

 大津町は期日前投票所を2カ所設け、投票の分散を期待。山鹿市も期日前投票の利用を呼び掛けるチラシを全戸に配布し、27日までの投票者数が約5550人と前回2017年の1・5倍に増えているという。

 (宮上良二、綾部庸介、中村太郎)

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