しょうゆ関連の食文化

 熊本県あさぎり町で、70代の女性グループがしょうゆを自家醸造し、搾った後のしょうゆ粕(かす)を使って「干しみそ」を造っている。山里に伝わるこの保存食を紙面で紹介したところ「私が育った佐賀県伊万里市でも、食べていました」とのお便りをいただいた。

 干しみそは、元日の別刷り特集「九州しょうゆ王国」の取材で知った。九州は全国的にもしょうゆの自家醸造が盛んな地域だったらしい。慶応義塾大の井奥成彦教授が確認した明治後半の資料によると、佐賀県では3分の2近い家で造っていた計算になるとか。しょうゆと関連のある食文化は各地にあったはずだ。

 九州には全国で最もメーカーが多い福岡県をはじめ、しょうゆの醸造所が約240を数える。ただ、その数は減少傾向にあり、九州でもこの10年で50社ほど減った。関係者が守ってきた多彩な「古里の味」を、これからも味わい続けられることを願っている。

 (田中良治)

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