『「池の水」抜くのは誰のため?』 小坪遊著(新潮新書・836円)

 酒癖が悪い人同様、「生き物ぐせが悪い」人がいると、本書は警鐘を鳴らす。やり玉に挙がるのは、希少な生き物を乱獲してネットで販売するといった、分かりやすい事例ばかりではなく、野鳥のヒナを保護したり魚を放流したりといった、善意からの行動も。外来種駆除を掲げ、池の水を全部抜く人気テレビ番組も、事後のフォローアップがなければ逆に生態系の悪化を招く恐れがある-と指摘する。付き合いに「適切な距離」が必要なのはコロナ禍のわれわれと一緒だと痛感させられる。著者は福岡県出身の朝日新聞科学記者。

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