中規模半壊申請が本格化 再建法改正で 被災者歓迎も公平な判定を

 昨年7月の豪雨で被災した熊本県南部の自治体で、被災者生活再建支援法の改正により新設された住宅の被害区分「中規模半壊」への判定申請が本格化している。支援金の対象外だった「半壊」のうち、家屋被害が大きい世帯に対して、再建方法に応じて25万~100万円が支給される。被災者からは「公平に判定してほしい」という声が上がる。

 「少しでも修理費の足しになったら助かる」。豪雨で佐敷川が氾濫し、浸水被害を受けた芦北町白岩の農業男性(75)は、中規模半壊の適用を期待する。

 自宅は床上50センチまで浸水し、「半壊」の判定。床や畳を張り替え、ドアを交換したが、内壁やふすま、廊下の改修はこれからだ。応急修理制度を活用し59万5千円は公費で賄ったが、修理費の見積もりは総額150万円程度。家具や電化製品、車の買い替え費用も重くのしかかる。

 男性が住む集落は一帯が浸水し、半壊と判定された世帯が多いという。男性は「集落内で明暗が分かれると気持ちいいものではない。公平に評価してほしい」と注文する。

 県内の半壊2585世帯(昨年12月25日現在)のうち、2393世帯が県南12市町村に集中する。614世帯が判定申請の対象となる人吉市や、119世帯が対象の八代市は今月18日から申請受け付けを開始。546世帯が対象の芦北町も25日に受け付けを始めた。

 県などによると、中規模半壊の要件は「床上浸水し、1階の過半の内壁および建具が再使用不可能な場合」。損害割合が既に中規模半壊に該当する世帯は支援金を申請可能だが、浸水深の測定だけで半壊と認定された世帯は改めて判定を受ける必要がある。市町村が被災直後か補修後の写真を基に判定するという。

 県危機管理防災課は「市町村間で判定結果に差が出ないように、県を中心に定期的に情報共有を図っていきたい」としている。 (村田直隆)

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【中規模半壊】昨年11月の被災者生活再建支援法改正で新設された家屋被災の区分。同法の支援金は全壊(損害割合50%以上)と大規模半壊(40%以上50%未満)に限られていたが、全国的に相次いだ豪雨災害を受けて、これまで「半壊」と分類されていたうち、家屋の損害割合が30%以上40%未満の世帯を新たに「中規模半壊」と分類。住宅購入に100万円、補修に50万円、賃貸住宅への転居に25万円をそれぞれ支給する。改正前の昨年7月豪雨も対象とされ、県内全45市町村が含まれる。

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