風船が紡いだ優しさの贈り物

 ふわふわとする無数の風船に思いをはせた。福岡市近郊のある幼稚園で昨秋、運動会を終えた園児たちが空に放った。名前とともに、思い思いのイラストを描いた手紙を添えて▼園への返事は続々と。風船は西の風に乗り、多くは山口県内で「着陸」したらしい。駐車場や庭先、工事現場で拾った人たちから、10通近くの便りが届いた。「コロナに負けないで頑張ってください」「すてきな絵をありがとう」。運送会社の男性からは「コロナ禍でなければ、子どもが喜ぶ大型トラックで伺いたかった」とも▼100キロ以上も離れた場所に住む人たちの、優しい言葉のプレゼント。スポンジのような園児たちの心は、何を吸収しただろう。身近な人とさえ疎遠になりがちな今、小さな偶然がうれしく響く。 (鶴善行)

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