古代役所結ぶ「国道」80メートル 小郡市、「規模大きく貴重」

 福岡県小郡市教育委員会は3日、奈良時代の松崎六本松遺跡(同市松崎)から、同時代の官道(国が造った古代の道路)が長さ約80メートルにわたって見つかったと明らかにした。一帯で3カ所確認されている官衙(かんが)(当時の役所)の跡のうち、南側約1キロ先にある「下高橋官衙遺跡」(大刀洗町)につながるとみられる。研究者によると、これほどの長さの官道が途切れずにまとまって見つかった例は県内では少なく、貴重な発見という。

 市教委によると、今回見つかった遺構は古代官道の特徴を示す直線道路で、幅は約6メートル。両側に幅70センチ、深さ60センチ程度の側溝があった。筑後平野を東西に走り計約5キロ程度が確認されている官道「筑紫横道」に接続するための道だったとみられる。過去の調査でも、下高橋官衙遺跡北側や松崎六本松遺跡から部分的に官道が発見されており、筑紫横道まで伸びていると推定されていた。

 市教委は今回、推定された部分から見つかった上、方向や規模が一致することや、道路幅や形状が官道の特徴を示していることから判断した。周囲でこれまで見つかった官道より発掘状態が良好で、規模も最大という。

 小郡市から大刀洗町にかけた一帯では、飛鳥時代から奈良時代にかけて官衙が3度移転したと考えられている。その遺構とされ、すべて国史跡である「小郡官衙遺跡」(小郡市小郡)、「上岩田遺跡」(同市上岩田)、下高橋官衙遺跡のいずれも、官道が近かったことになる。市教委は「古代の役所が細かい道路で結ばれていたことが明確になった。律令国家の地方統治が進んでいたことがよく分かる重要な発見」としている。

 福岡大の桃崎祐輔教授(考古学)は「地形を無視して直線的に造る古代官道の特徴をよく示しており興味深い。地域に張り巡らされた古代道を推定する上で、一つの足がかりになることにも意義がある」と指摘した。 (内田完爾)

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