「ハイスキル人材」の移住促進 北九州市”一挙両得”を目指す

 新型コロナウイルスの感染拡大を機に大都市圏で地方移住への関心が高まる中、北九州市は移住のターゲットを高齢者から若者に移し始めた。福岡市で実績を挙げた人材紹介ベンチャー「YOUTURN(ユーターン)」(同市)とタッグを組み、高度なスキルを持った「ハイクラス」人材の呼び込みを目指す。高度人材の確保と少子高齢化対策の「一挙両得」を狙っている。

 北九州市は、これまで「お試し居住」やオンライン相談などを実施し、20~30代の利用者が増えてきたが、高い技術を持ち、年収が800万円を超えるハイクラス人材からの相談は少ない。相談があっても年収などの条件がマッチしないケースがほとんどだという。

 この課題解決を担うのがユーターン社だ。同社は2016年、福岡市出身の中村義之社長(36)が東京からUターンして起業した。新型コロナの感染が拡大した昨年から、実績が急上昇。1月時点で登録者は約2200人に上り、47人が福岡市などに移住した。高度人材に対する求人が多く、希望者からの相談もハイクラスが中心だという。

 同社は現在、北九州市からオンラインの移住セミナーを受託しており、今後は協力態勢を広げる方針。今年中に10人の移住を目標にしている。

 企業とのマッチングには、門司区でゲストハウスなどを運営する合同会社「ポルト」が協力する。代表の菊池勇太さん(31)は街づくり事業も手がけ、市のオンライン移住相談員を務めている。中村社長は「街の信頼を得ている菊池さんとタッグを組むことで、企業側の需要を取り込みたい」と話す。

 1月には早速、菊池さんの紹介で地元不動産業「大英産業」(八幡西区)から相談が入り、内容を詰めている。市地方創生推進室は「コロナ禍の今が移住を促すタイミング。これまでハイクラス人材の移住には十分に対応できておらず、ユーターン社との連携に期待している」としている。 (壇知里)

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